サンタさんへの感謝の気持ち
「今年のクリスマスには、あのクッキーが食べたい!」。高校生の長男の言葉に、わが家のクリスマスに恒例だった楽しい思い出がよみがえってきました。
最初に紹介する絵本は、
「クリスマスにはおくりもの」です。
クリスマス・イブの夜、女の子はサンタさんからのプレゼントを楽しみに眠りにつきます。サンタさんが女の子の部屋にやってきて、靴下にプレゼントをそっと入れようとすると、「サンタさんへ」と書かれたプレゼントを見つけます。
プレゼントは靴下でした。「これで、湿った靴下をはかなくて済むぞ。気持ちいいなぁ」。女の子からのプレゼントを喜ぶサンタさん。
女の子もまた、お願いしたピカピカの靴をもらってうれしい気持ちになります。そして、「来年はサンタさんに手袋をプレゼントしよう」と心の中で決めます。
与えてもらうだけじゃなく、決して会うことのないサンタさんへの感謝の思いが伝わる絵本です。
わが家では息子たちが小さかったころ、クリスマス・イブには手作りクッキーとミルクに手紙を添えて、サンタさんを歓迎していました。朝起きたら、サンタさんからのプレゼントを喜ぶと同時に、サンタさんがクッキーとミルクをちゃんと食べて、飲んでくれていることを喜ぶ2人の笑顔にほっこりしたものです。
「サンタはいるの?」にどう答える?
ほとんどの子どもは成長とともにやがて、サンタさんの存在に疑いを持ちます。「サンタさんって、お母さんなの?」。
その言葉が子どもから出た時に読んであげたのが
「サンタクロースっているんでしょうか?」です。
今から100年前にニューヨークのある新聞社の記者が、8歳の女の子の質問に対して、社説に回答を載せました。「バージニア、お答えします。サンタクロースがいるのは決してうそではありません。この世の中には人への思いやり、愛、真心があるのと同じように、サンタクロースもたしかにいるのです」。
周囲の友だちの影響で疑問に感じたり、真実を知りたい子どもの気持ちをくみ取りながら、愛情あふれるすてきな文章でつづられた回答は、アメリカの人々だけでなく、世界中の人々の心に受け継がれました。
子どもがサンタさんを疑問に思う年齢は、それぞれ違うと思います。ぜひ、お子さんにベストなタイミングで、お母さんやお父さんが読み聞かせをしてほしい絵本です。
息子の何げない一言でとても幸せな気持ちになったのは、クリスマスに積み重ねた大切な思い出がよみがえってきたから。今年のクリスマスは、手作りクッキーでサンタさんを歓迎したいと思います。