家族の愛を育むクリスマス

子どもへ選ぶプレゼント。

家族のために用意するごちそうやケーキ。大切な人のために贈るクリスマスカード。大切な自分のために用意する癒やしのギフト…。クリスマスは、誰かを大切に思って過ごす特別な日ですね。

クリスマスを題材にした絵本はとても多いのですが、今回は私の大好きな絵本をご紹介します。くすのきしげのり作

「ふくびき」です。

クリスマス・イブの日、二人の幼い姉弟は「どうしてお母さんはクリスマスプレゼントを、サンタさんにお願いしないんだろう」と思います。

お母さんはいつも、自分の事は後回しでいいという。そんなお母さんが前に「欲しいな」と言っていたバッグを買うために、姉弟は、貯金箱の80円を握りしめて商店街へ行きます。でも、80円で売っているバッグなんてどこにもありませんでした…。

そんな時、ふと足を止めた福引会場。3等賞はバッグでした! どうしても福引でバッグを当てて、お母さんにプレゼントしたい二人の幼い姉弟のお母さんを思うけなげさと、愛がぐっと胸に迫ります。

たまたま道に落ちていた福引券を拾い、3等賞のバッグを当てるのですが、お姉ちゃんは道で拾った福引券で当てた事に良心が痛みます。そして、最後には…。

福引担当のおじちゃん、福引をするために並んでいた町の人…、周りの人たちを温かい気持ちにするほどの、母を思う姉弟のけなげさに涙が止まりません。親子の愛、きょうだいの愛、それぞれの立場で共感できる絵本です。

クリスマスは愛する誰かを思って過ごし、感謝することを、改めて実感する日。

たくさんの家から、おいしい料理の匂いと、楽しい笑い声が聞こえてきそうです。わが家も息子たちが中高生になり、数年後にはクリスマスの過ごし方が変わって来るかもしれません。家族と過ごせる今を楽しみたいと思います! みなさんも、すてきなクリスマスをお過ごしください。