理想の家はどんな家?

「部屋の掃除はしたの?」

「ちゃんと片付けなさい!」。

子どものいる夏休みの家からは、こんな声が聞こえてきそうです。

もちろん、わが家も例外ではありません・・・。

今回ご紹介する絵本は、澤野秋文さんの

「それならいいいえありますよ」です。

主人公の「ぎんた」は怠け者で、片付けが大嫌い。ここまで汚す?

と思うほど、家は散らかり放題。ある日、家を探している人に理想の物件を紹介する猫のちゃまるに出会い、理想の物件を紹介してもらうというお話です。

ちゃまるは、汚い池に住んでいるコイが「きれいな池に住みたい」と言えば、お城の池を紹介します。

くまの親子には、お母さんくまの大きさを巻き尺で測り、サイズにあった洞穴を見付けてあげる不動産業のプロ!

ぎんたのお願いした理想の家は「片付いてきれいな家」。

ちゃまるは、驚きの方法でその理想の家を実現します。

まぁ、ちゃまるの作戦勝ちですね。結局自分で片付けをする羽目になったぎんたですが、片付いた部屋に大の字になって寝転がる表情は、すがすがしくて、気持ちよさそう。

掃除は面倒。でも、きれいになるとうれしいし、心地が良いものですよね。

反対に、汚い部屋だとイライラする、気が散ることはありませんか?

「気が散る」とはまさに言葉の通り。部屋の中に物があふれていたら、掃除をするにも物をよけたり戻したり、ホコリを拭いたりと、たくさんの労力を使わなくてはなりせん。

物が多いほど労力が必要です。逆に片付いたシンプルな部屋だと、気の流れもスムーズで、片付けに余計な労力を使う必要はなくなります。

片付いた状態を保つには、物を増やさないこと、物の置き場所を決めることが大切です。絵本の最後に、猫のちゃまるからぎんたへ届いた手紙には、「お部屋をきれいにキープしなきゃ大変!」と思う一言が添えられています。

「うちの子はぎんたのようだわ」とため息をついた方、

最初は「一緒に片付けようか!」から始めてみてはいかがですか。